【映画】ペット・セメタリー(2019)

スティーブン・キングの恐ろしくももの悲しいホラー小説の再映画化。

旧作は1989年公開の同名作(メアリー・ランバート監督)。
こちらも観ているし、小説も読んでいる。
映画として、旧作との比較という視点になる。

ここに「スティーブン・キング AT THE MOVIES 映画&テレビコンプリートガイド」という定価4,000円の本がある(税抜)。
翻訳のせいか、原著者がそういう人なのかわからないが、批評が遠回しではっきりしない書き方のものが多い。
旧作のペット・セメタリーもそんな記事であるが、たぶん批判的であるようだ。
スティーヴン・キング 映画&テレビ コンプリートガイド
スティーヴン・キング 映画&テレビ コンプリートガイド
私としては、それほどひどいものではなく、むしろ当時の(玉石混交だった)スティーブン・キング映画化作品の中では、むしろ出来が良かったぐらいに記憶している。

では、本作は?

うーん、悪くはないが、さして良くもないという感じか。
途中までは、とてもドキドキさせられて良かったんだけど・・・
先住民の墓地が、8時だよ全員集合のセットかよというくらい安っぽく見えたのをおくとしても、ラストの改変が、何の効果も上げていないのでは?

「埋めると死んだ生き物が蘇る腐った土地」という誰でも考えられそうなアイデアを、ベストセラーにできたのは、キングの筆力もさりながら、破局の訪れを予感しながら、それでも悲しくて悲しくて、やらずにはいられないという、それは究極の家族愛の形があるからで、それを盛り込んだからこそ、大人が読むに耐える小説になっていたからだと思う。

メアリー・ランバート版では、そこはきちんとやっていたと私は思う。
今作では、途中でそれがなくなっているんだよなぁ……悲しくないんだよ。
普通のホラー映画になってしまっているんだよ。

「IT/それ……」が受けたのも、単にホラーなだけじゃなくて、少年時代の、誰もが持っている郷愁に訴えるものがあったからで、ペット・セメタリーではそれが家族愛の部分なんだろうけど、ラスト近く、展開が原作から外れるにしたがい、原作の持ち味からも遠ざかってしまった。

残念な作品でした。
でも途中までの不穏な空気、お化け屋敷的ドキドキ感は良かったので、観る価値はあると思う。
旧作の、あの一番痛そうだったシーンが、きちんと(上手い具合に)オマージュされていて、ここはうれしかったな!

ペット・セマタリー(上) (文春文庫)
ペット・セマタリー(上) (文春文庫)

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